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私と妻が初めて泣いた日

翁のひとりごと | 氣愛塾 翁のひとりごと

結婚して半世紀、パートナーに解るように泣いた事はお互いにありませんでした。

平成26年12月25日深夜、妻がトイレに行き、トイレから出る時に転倒しました。一年位前から、就寝してから3回はトイレに行くので、私なりに気を配っていたのですが、転倒する大きな音がしたのです。反射的に飛び起きて近づくと、口や鼻から血を流しているのです。

男は血に弱いと、後から思いましたが、気が動転しました。よく見ると上の前歯2本も内側に曲がっているのです。どのようにして転倒したのか、今でも解りません。私は、為すすべも無く、初めて大声で泣きました。

次に、3ヶ月前の平成30年8月27日午後、老人ホームに入居して1年5ヶ月になる妻を、いつも通り訪ねると、「私はどうしたらいいの?」と、妻が子供の様に大声で泣くのです。私は胸をえぐられました。「私どうしたらいいの?」と妻が澄んだ声で言うのは、ホームの中でも有名になっておりましたが、私に向かって泣くのは初めてでした。

翌日、妻に語りました。「あなたは今まで生まれ育った宮島のお店(お土産店)を一所懸命守り、結婚してからは家庭を守り、立派な子孫を残し、社会的な活動も充分したので、今度は自分の体を人に預ける役目(?)に廻っているのです。いつも “ありがとう”、“ありがとう” と言っていますが、それで充分役目を果たしているのです」と。

私は、午前と午後2回、必ず妻を訪ねる事を再決意したのです。

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